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ー 二科会デザイン部 報告

第102回二科展の開催にあたって


 第102回二科展は、絵画・彫刻・デザイン・写真の4部門からなる公募展で、会期2017年9月6日~9月18日、会場は国立新美術館で開催されました。全国各地から大勢の人々が六本木に足を運び、数多くの作品を鑑賞していただいたことに心から感謝申し上げます。
 本年度のデザイン部の総応募数は1004点で各部門の入選数は、A部門が105点、B部門129点、C部門が59点、D部門が59点で合計352点でした。また、会員作品は102点、会友作品は60点の出品がありました。昨年度に比べ各部門の出品数の減少が目立つものの、作品のレベルは昨年度より上回り、力量のあるものが目につきました。
 A部門〈二科デザイン・ポスター大賞〉の福岡の小野多世子さんの作品は、宇宙の惑星などを表現した作品は多いが、海の惑星なのが楽しい。海の生物が共存共栄しているイメージがある作品。B部門〈二科デザイン・イラスト大賞〉の福岡の宮原花織さんの作品は、写真と見まごう鉛筆画です。安定した構図で、ガラスづくしのモチーフが描かれています。透明感の写実力が圧倒的な優れた作品。C部門〈外務大臣賞〉の岐阜の中山美晴さんの作品は、DNAを連想させる螺旋階段が「持続可能」を現し、整然と配置された3つの球体写真のサイズと彩度の変化による上昇・接近感が、より「持続可能」な印象を強調させつつ、発生する課題を暗示させた作品。D部門〈二科デザイン・マルチグラフィック大賞〉の山口の横尾広貴さんは、抜群なインパクトである。なのに繊細に描かれたタッチ。スニーカーのリアル感とは相対し粒子が集まってできたような印象に残る作品。
 六本木・国立新美術館での本展の修了後は、下記の通り来年の3月まで巡回展を開催して行きます。全国のみなさまに是非ご覧いただければ幸いです。

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■第102回二科展デザイン部 受賞作品■
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 第102回二科展デザイン部授賞式は9月9日(土)正午より国立新美術館3階の講堂で開催されました。蒼空に恵まれた六本木に準入選者、入選者、受賞者、式関係者を含め220余名が全国より一堂に会し式典が執り行われました。

P9090008_800_500_72dpi_waku.jpg▲二科展デザイン部授賞式 ご来賓の皆様P9090095_800_500_72dpi_waku.jpg▲D部門奨励賞 賞状授与

[上記記事:2017 No.67 DESIGN REPORTより抜粋]






第102回二科展デザイン部 会場風景

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第102回二科展デザイン部

ギャラリートーク


 今回も、デザイン部ギャラリートーク参加者には、公益社団法人二科会さんに提供して頂いた第102回二科展オリジナルエコバッグ(¥800)を進呈しました。毎年のご協力に感謝いたします。 
 さて、昨年は23年ぶりにA部門(自由テーマ)から「二科賞」が出てギャラリートークも大変盛り上がりましたが、今年のギャラリートークでは「素材」を感じさせる表現技法を観る作品(手描き作品)としての制作工程と、その真逆とも云うべきコンピュータ作品について、表現素材や表現そのものを自在に変化を与えていく加工行程を詳細に語ってもらった。
 ここ2~3年、出品者の傾向を見るとA部門とD部門の作品の質が変化に富んでいる反面、どの部門においても作品表現のための素材や技法に関わらず、手描きの小作品を撮影(データ化)して拡大プリントしている作品が目立ってきている。これが、一つのテクニック(技法)と捉えるのか、安易と捉えるかは本人、観覧者、そして公募展である以上、審査員の価値観の問題となってくるのかも知れない。その例としてB部門(イラストレーション)作品に、特に云えることだが「作品を味わう」という言葉があるように、その作品の「味」が感じられない。当たり前の事なのだが、敢えて言わせて貰うと、手描きをプリントして出品した作品は、その段階で唯一オリジナルの肉筆画ではなくなる。素晴らしい手描き作品に見えて、近づくと確かに手描き作品?らしいのだが、その手描き作品らしい作品をデジタルプリントしていたりすると何故か落胆の気分に陥るのは審査員たちの間で話し合われるところではある。
 近年、コンピュータアプリの進化は、まるで手描きのような表現が出来るものまで出てきている。最初からコンピュータで絵を油絵風に描いたらどうなるのだろうか?やはり最終はプリントだから、プリント作品と呼ばれるのだろうか?また、そのように決めつけて良いのだろうか?
 版画の世界では既にリトグラフやシルクスクリーンに加えてGiclee(ジークレー)[版を用いず色を吹きつける]が存在する。これは何処に位置(解釈)づければ良いのだろうか?3Dプリンターは何れ彫刻の世界に入り込んでくるだろう。(既に入り込んでいるかも知れない。)これはどのように解釈して行けば良いのだろうか?
 次回のギャラリートークでは、それら手描き作品とプリント作品について、或いは新技法による作品創りについてを語って貰いたいと思うのだが、価値観に関わってくる難しいテーマであり前回同様、不確定である。

4部会員による同テーマ作品特別展示

第102回二科展 コラボ展示


 第102回二科展コラボ展示は、今年で第3回目を迎えました。コラボ展示のテーマといえば、2年前の第1回は「ネコ100態」、第2回が「イヌ」を追加して「ネコ・イヌ100態」そして今年の第3回は「花」を加えて「ネコ・イヌ・花」となりました。そのテーマの増加とともに出品作品数も増えて、1階2階のABCD休憩室総てに展示されました。
 第3回コラボ展示の特徴は、作品サイズや出品数の制限を緩めて4部の会員が表現しやすいようにしたことと、実験的ではありますが各4部から1名を「コラボ展示 ミニ個展」と称して展示しました。観客の反応も頗る良く、来年も継続して行うことになると思われます。このミニ個展の展示面積は1800×900で自由に作品を展示(配置)できます。参加したい場合は、自薦を問いませんので挑戦してみてください。
 コラボ展示の作品目録は、昨年度より制作して販売をしておりますが、今年は作品写真も大きくして紙質や綴じも変えて立派になりました。ポストカードも昨年同様チャリティー用に販売して大変好評を得ています。そして、コラボ展示に参加した出品作家には作品目録は勿論のこと、第102回二科展エコバッグ、更には抜粋された場合はポストカードも進呈されます。
 第4回を迎える来年の新テーマは、まだ決まってはいませんが、コラボ展示は更なる進化を求め続けていくとともに、創る側だけが楽しむのではなく、コラボ展示を観に来る観客たちにとって、笑顔あふれる憩いの展示会場になればと思っています。


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|雨の日の二科展会場風景|
 一昨年、大ヒットしたアニメ映画のワンシーンに国立新美術館2階の円形カフェが使用された。展示会場2D 出入口から斜向かいということもあり二科展観覧を終えて招待客を一息つかせるためによく利用するカフェである。その真下の1階にもエントランスカフェがあるのだがカーテンウォールを挟んで外側にはカフェテラスがある。正確には床板で出来ているのでウッドデッキと云う呼び名のほうが正しい。(写真参照)
 雨の日は当然のように其処に人たちは居ない。雨の日の昼下がり…憂いを醸し出している美術館のウッドデッキにアンニュイな女子が傘もささずに唯、空を眺めている…その様な光景を空想してみて絵になるのか、と思考実験を試みる。
 しかしながら今の時代スマホを見つめて唯ひたすらに下を向き続ける女子は居れども、真逆の行為とも云える雨降る上空を唯ひたすらに眺め続ける女子が本当に居るのであれば、速攻SNSなぞに「ヤバくなくネ?」と画像付きで投稿されてしまうに違いない。そんな思考が過ぎった刹那、幻想浪漫(ファンタジー)は脳裏から雨の雫となって滴り落ちていった。
 もし、その幻想行為が継続過程であったのなら「女子=絵になる少女」という方程式が成り立ちはじめて、きっと素敵な幻想時空間になっていたかも知れない。そんな雨降りの美術館、昼下がりの一刻の記憶である。
 脳裏に響いてくる曲はフレデリック・ショパン 前奏曲 作品28 第15番変ニ長調あたり……
 凡庸である。

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|2018.05.18|▶ 第103回 二科展デザイン部「作品公募」|

第103回 二科展デザイン部「作品公募中」


★作品受付期間=直接搬入は 7月26日(木) / 作品発送は 7月23日(月)まで委託。
★募集要項等、出品書類の直接請求は、一般社団法人二科会デザイン部 本部事務局へ。
★詳細は、当ホームページ及び二科展ドットコム掲載の「募集要項」をご覧下さい。

■二科展ドットコム:募集要項■■当サイト|二科展|募集要項■

|2017.06.01|▶ 第102回 二科展 巡回展スケジュール|終了

第102回 二科展 巡回展スケジュール|終了


■第102回 二科展 巡回展スケジュール■終了

|2017.08.14|▶ 第102回 二科展|デザイン部作品展示▷2階 D室|終了

第102回 二科展|デザイン部作品展示▷2階D室|

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第102回 二科展デザイン部作品展示▷2階 D室|終了
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会 期:2017年9月6日(水)〜9月18日(月)
10:00~18:00(入場は17:30まで) 金曜日は20:00まで(入場は19:30まで)
最終日は14:00終了(入場は13:00まで) 9月12日(火)は休館日
会 場:国立新美術館


 ★ 特別展示企画▶第102回二科展コラボ展示(1階・2階 休憩室)
   4部会員有志によるコラボ展示。今年のテーマは「ネコ・イヌ・花」
   それぞれ4部の会員がイメージしたネコ、イヌ、花たちの大集合!